命を懸けて、私の背中を押してくれたこと

愛犬の旅立ち

クゥが私の元からいなくなったことで、新しく始めようとしていることと、終わらせたことがあります。始めることは3つで、私の心の中に住むクゥとの共同作業になります。終わらせたことは、今までの職場での勤務。もちろんどれも最終的には自分で決めたことですが、クゥの後押しがあったように思えてなりません。

クゥが家に帰ってきたときの魂の器

最終的には本物そっくりなクゥを作りたくて、尊敬できる先生のリアル羊毛フェルト教室に入会しました。全くの初心者が月一回ペースで教室に通って作り方を習います。(その間自宅で復習が大切ですね。)クゥとはモニター画面や心の中でいつでも会えますが、映像や画像や目を閉じた時だけでなく、やはり手で触れることができて、立体的で、光が当たれば影ができて、見た目がクウそっくりの実物大をそばに置きたかったからです。それに制作中はクゥのことだけに没頭できるので、今の私には、これしかないと思ったのです。

いつでも心の中で亡き愛犬と話ができればいいのですが、まだ物質の世界で生きている私たちには、それが難しいと感じる時があります。そんな時クゥそっくりの人形があれば、今までしてきたようにその子に話しかけることで、対話がしやすくなると思うのです。

またクゥの魂が家に戻ってきた時に入る場所はここだよって目印になればいいなと思います。かつての自分の姿かたちに近くて、かつ自由に出入りできる魂の器を用意してあげたいと思ったのです。

今後は制作中の自分の心の状態なども、その都度記事にしていこうと思います。そしていつか本物そっくりのクゥが完成した時、どんな喜びが味わえるのかをこれからの大きな楽しみにしたいと思います。

トルソー君がやってくる

ぬいぐるみのトルソー君のことは、4~5年前からネットの画像で知っていました。個人的に特別な思い入れのある、大好きなトイプードルの成犬実物大のぬいぐるみです。このたびクゥの遺品を着けて部屋にいてもらうために初めて注文しました。

ところが、2日ほどして販売店さんから連絡があり、在庫切れしているので発送は2~3週間後になるとのことでした。自分で他店の在庫状況も確認しましたが、どこも同じような感じだったので、待つことにしました。

クゥに見立てたぬいぐるみまで、今は私のそばに来てくれないのかと思うと、恥ずかしながらまた涙が止まらなくなってしまいました。ちいさな子供のようですね。でも、この件があったからこそ、同じタイミングでリアル羊毛フェルト教室に通うことになったのです。ほんの少しのことで、運命って変わっていくんですね。この一連も、クゥの粋な計らいなのかなって思いました。

それで、トルソー君についてですが、モデルドッグとして私と一緒に仕事をしてもらうことにしました。以前、趣味で犬服のデザインをしていたのですが、クゥの服を作るのが精一杯で、販売までたどり着くことなく中途半端になっていたのです。

デザインと言っても、犬服の型を作るパタンナーではなく、無地のTシャツにプリントする柄をデザインします。愛犬のお写真からイラストを描いて、それをお名前入りで背部にプリントしようと考えています。(まだ試行錯誤中ではありますが…。)

私がクゥと一緒にやりたかったことですが、これからは体の形の担当としてトルソー君に加わってもらい、私の心の中で生きているクゥと一緒に作品作りを進めていこうと思います。

このブログ

クウが旅立って10日ほどしてこのブログを始めました。クゥへの溢れる思いの受け皿が欲しかったからです。クゥの命を絶対に無駄にしたくない。クゥから学んだこと、もらったたくさんの幸せや思い出、最期の最期まで頑張って逝ったこと、その頑張りを見習いたいと思ったこと、他にもたくさんのことを教えてもらったり、数えきれないほどたくさんの幸せをもらいました。そういったことを忘れたくないと思ったのです。

職場を退職

退職時期については、早めようと思ったり、先に延ばそうと思ったり、ずいぶん悩みました。職場内のことが退職の理由ですが、クゥの為にも私が家にいて仕事をする方がいいとずっと思っていました。

結局、3月上旬(先月)に退職しましたが、私がやっと退職したのを見届けて、クゥは安心したと思います。実は始め12月に退職しようと思っていたのを2ヶ月先延ばしにしました。今になって思うことは、最初に決めたとおりに12月で退職していれば、もしかしたらまだクゥは私のそばにいたのかもしれないということです。

クゥは私が退職するのをずっと望んでいたと思います。私に勇気がなく、なかなか次の一歩が踏み出せなかった。「いつになったら辞めるの?」とクゥは発信し続けていたんだと思うのです。

ずっと背中を押し続けてくれたクゥはもういませんが、これからは自分でがんばって行かなくては…。

さいごに

このブログを書いている間は、クゥのことに集中できるからだと思うのですが、いつも頭の中の雑念は消えていきます。途中、何度も込み上げてくる思いはありますが、心の中は穏やかです。もしかしたら、このブログを書くことは、クゥとの共同作業なのかもしれません。

最近特に思うことは「やさしい気持ちが一番大切」ということと、「自分の思いよりも、まずは相手の思いに耳をかたむけて」ということです。毎晩クゥの写真の前で目を閉じて、クゥと10分ほど対話をするのですが、その時にその思いが強くなりました。

クゥが旅立つ数日前のことですが、パソコンに向かう私に向かって2本足で足踏みしながら抱っこしてアピールをしてきたので抱き上げて、そのままパソコンの画面を見せながら、ちょっとだけ入力もしました。その時のクゥは、私の膝の上にお座りして両手を机にかけて、とても興味深そうに画面を見たり、においを嗅いだりしていました。

今となっては、それがまるで夢のようにステキな一コマで、自分はなんて幸せな時を過ごさせてもらったんだろうと思うのです。そして今も時々ここに来てくれて、「ママ~」って甘えながら懐に入ってくるように思えるのです。

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